秒速5センチメートル①

ビジネススキル

こんにちは、くらたです。

前回十級を無事終えまして

今回から戦闘思考塾九級:

1時間ほどの映像を3本見て、

それぞれの内容をまとめ、他人に伝える。

始めたいと思います。

1本目:秒速5センチメートル

1本目は新海誠監督の

「秒速5センチメートル」が

ちょうど1時間くらいで

昔観たけどあんまり覚えてないな…と思い

見返してみることにしました。

記憶の中には山崎まさよしさんの

「One more time, One more chance」が

流れる切ない話だと言うことと、

タイトルの秒速5センチメートルというのは

桜の花びらが落ちる速度だと言うことでした。

すっかり忘れていたのですが

短編のアニメーションを3本繋いだ物語で

内容も濃く、長文になってしまいました。

そして説明というより小説化のような…

これでいいのかと思いつつ

何回かに分けてあげるので

どうかお付き合いください…

第1話:桜花抄

主人公である遠野貴樹と

同級生の篠原明里の小学生時代の帰り道。

明里は「桜の花の落ちるスピード、

秒速5センチメートル。

なんだかまるで雪みたいじゃない?」と言い、

下り坂を駆け出す。

貴樹も必死に追いかけるが

明里は先に踏切が降りるギリギリを通り抜け、

踏切の先で傘を差しながら

「来年も一緒に桜見れるといいね。」と言い

直後に2人の間を電車が通り過ぎる。


小学4年生の4月に

貴樹と同じクラスに明里が転校してきた。

貴樹が転校してきた1年後のことだった。

2人は精神的に似ているところがあり、

病気がちでもあったため、

一緒に図書館で過ごすことが多く

自然と仲良くなっていった。

ところが、小学校卒業と同時に

明里は栃木に引っ越してしまう。

離れ離れとなった2人は半年後、

明里からの手紙をきっかけに文通を始める。

中学1年生の3学期に

貴樹が鹿児島へ引っ越すことが決まった。

今までは遠距離ながらも

同じ関東圏であったが、

栃木と鹿児島ともなると

中学生の2人にとっては

会おうと思っても難しい

そんな距離まで離されてしまう。

貴樹は東京にいる間に、

明里に会いに行くことを決めた。

まだ携帯電話もない時代、

手紙で会う約束をした。

3月4日夜7時に岩舟駅で。

当日、貴樹が学校を出た時には

もう雪が降り出していた。

栃木は東京よりも寒い。

栃木に近付くほどに雪は強まり、

電車も少しずつ遅延を繰り返す。

そして見慣れない車窓、

シワジワと流れていく時間、

空腹が

貴樹を心細くさせた。

遂に約束の時間を電車の中で迎えてしまい、

岩舟駅で待つ明里の心中を察していた。

きっと不安な思いをし始める頃だろう。

明里から栃木に引っ越すことが決まったと

打ち明けられた時のことを思い出す。

明里は寒空の夜、

公衆電話から貴樹の家に電話をかけ、

引っ越すことになってしまったと

泣きながら謝った。

きっと自分よりも

大きな不安を抱えていたはずの明里に、

優しい言葉をかけてあげられなかったことを、

貴樹はひどく恥じていた。

小山駅から岩舟駅に向かう電車の

出発予定時刻は夜8時を過ぎていた。

空腹に襲われ、

自動販売機に手を伸ばそうとした時、

2週間かけて用意していた手紙が

強風に乗って遠くへ飛ばされてしまった。

悲しみに暮れて乗り込んだ電車も

雪の影響を受け、

何もない広野で2時間の足止めを食らい、

貴樹はただただ歯を食いしばり

泣かないように耐えていた。

岩舟駅に着いたのは夜の11時15分、

約束の時間から4時間15分の遅刻。

それでも岩舟駅の改札を出ると

ストーブの置かれた待合室に

明里の姿はあった。

貴樹は思わず息を飲む。

俯いて眠っている明里に声を掛けると、

明里は両手で貴樹のコートの裾を握って

泣いた。

明里は水筒に入った暖かいほうじ茶と

手製の弁当を貴樹に差し出した。

貴樹にとっては

どれも今まで食べたことのないくらい

美味しい食事だった。

帰る電車のなくなってしまった貴樹は

明里と雪降る道を歩いた。

明里が文通の中で話していた

大きな桜の木の下に着く。

「ねえ、まるで雪みたいじゃない?」

そう明里が言った瞬間、

まるであの時の帰り道のように

沢山の桜が咲いたように見えた。

「そうだね。」と貴樹が言い、

2人は見つめ合って、キスをした。

その瞬間、

貴樹は13年間生きてきたことを

分かち合えたような気持ちがして、

次の瞬間にはたまらなく悲しくなった。

自分たちがこの先もずっと

一緒にいることはできないと言うことが

はっきりと分かった瞬間だった。

その夜、

2人は畑の横にある小さな納屋で

一晩を過ごした。

長い時間話して、

いつの間にか眠りにつき、朝になった。

貴樹は動き出した電車に乗る。

明里が「貴樹くんはきっとこの先も

大丈夫だと思う。絶対!」と言い、

電車のドアが閉まる。

貴樹も「ありがとう。明里も元気で!

手紙書くよ!電話も!」と伝え、

その瞬間、鳥が高く短く鳴く。

貴樹は明里とキスをしたことで

何もかもが変わってしまった気がして

風に飛ばされた手紙のことを

話すことはなかった。

同じように明里も認めていた手紙を

渡すことなく別れていた。

貴樹は明里を守れるだけの力が欲しいと

強く思った。

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くらた

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