こんにちは、くらたです。
戦闘思考塾九級:
1時間ほどの映像を3本見て、
それぞれの内容をまとめ、他人に伝える。
1本目の「秒速5センチメートル」の内容が
かなり長文になってしまい…
本日は2話目の内容まとめです。
第2話:コスモナウト
幻想的な空の下、
強い風に吹かれた貴樹と長い髪の女性が
丘の上で日の出を迎えていた。
貴樹は鹿児島で高校生になり、
早朝から弓道の練習に勤しんでいた。
同級生である澄田花苗は
その横を通り、貴樹に声を掛ける。
彼女は貴樹に想いを寄せているのだ。
でも、もう高校3年生だと言うのに
この頃は毎日やっているサーフィンが不調で、
こんな状態では
卒業までに貴樹に想いを告げることが出来ない
そう思い悩んでいた。
花苗も貴樹も
家から学校までカブで登校している。
花苗はサーフィン終わりに学校へ戻り、
こっそり貴樹の部活が終わるのを待って、
駐輪場で偶然かのように現れる。
そんな時、
貴樹は「一緒に帰らない?」と
声をかけてくれるのだ。
この帰り道が花苗には幸せだった。
中学2年生の春、
貴樹は花苗と同じクラスに転校してきた。
花苗には貴樹が他の男の子たちとは
違って見えていた。
転校してきたその日のうちに好きになり、
勉強を頑張って、
貴樹と同じ高校に合格した。
それでも貴樹を見かけるたびに
もっと好きになっていってしまい、
それが怖くて苦しくても、
会えることが幸せでどうしようもなかった。
2人で帰路に着く途中、
通りがかるコンビニで一緒に飲み物を買い、
コンビニ横のベンチで飲みながら話す。
早々に飲み物を買って
ベンチ前で待つ貴樹は
誰かにメールを打っていた。
花苗はそんな彼の姿を見るたび、
そのメールの相手が自分だったらいいのにと
思ってしまうのだった。
花苗は
進路希望調査を提出していなかったため、
先生に呼び出されてしまう。
それでも花苗は進路を決められないでいた。
姉に強請って始めたサーフィンのことも、
一番大切だと思う彼との関係についても
まだ全然決められていないから。
ある日、
帰りに貴樹に会うこともできず、
カブの調子も悪く、
1人でコンビニに向かった。
ふと道すがら彼のカブを見つけ、
彼の姿を探す。
貴樹はまた誰かにメールを打っていた。
花苗が声を掛けると、
貴樹は「会えて嬉しいよ。」と言う。
花苗は時々、貴樹のそんな一言に
優しさを感じ、泣いてしまいそうになる。
星空の下、
強い風に吹かれた貴樹と花苗は
丘の上で進路について話す。
花苗は、東京の大学を受験するという貴樹に
驚きながらも納得していた。
貴樹が遠くに行きたそうに見えたから。
花苗は、明日のこともよく分からないと
漏らす。
貴樹は誰だってそうだと話し、
自分も迷ってばかりで余裕がないと言うので、
花苗は自分と一緒だと嬉しくなった。
花苗が進路希望調査の用紙を
紙飛行機にして飛ばすと、
強い風を受けて高く飛びあがり、
星空に消えていった。
その帰り道、
ロケットを運ぶための
交通規制が敷かれていた。
宇宙飛行事業団と描かれた大きなトラックが
2人の目前を横切る。
「時速5キロメートルらしいよ。」
花苗が言うと貴樹はハッとした。
それはロケットを打ち上げ場まで運ぶ時の
速度のことだった。
貴樹は帰宅し、宇宙飛行に想いを馳せた。
それはただ世界の深淵にある秘密に
近づきたい一心で、
本当の暗闇の中で何にも出会わず、
想像を絶するくらい孤独な旅であるはずだと。
それを自分とあの長い髪の女性との
旅に重ねた。
僕たちはどこまで行くことができるのか。
貴樹はいつからか
出す宛のないメールを打つ癖がついていた。
花苗は晴れ渡った空の下、
風の吹く丘の上に立ち、走り出した。
サーフィンの準備をする花苗に、
姉が進路を決めたのかと話しかける。
花苗はまだ分からない、
でも1つずつ出来ることからやるのだと答え、
海に向かって走っていく。
花苗が半年ぶりに波の上に立てた
10月半ばのことだった。
花苗は波の上に立てた今日、
貴樹に告白するのだと決め、
駐輪場で貴樹を待った。
今日は花苗が声をかける前に、
貴樹から声をかけられ、
彼はまた「一緒に帰ろうよ。」と言った。
花苗はいつものコンビニで
いつもより短い時間で、
貴樹と同じコーヒーを買うことを決めた。
そして、コンビニ横のベンチ前で
決意したように
貴樹のシャツの裾を引っ張った。
振り向いた貴樹は冷静に
「どうしたの?」と聞き、
たじろいだ花苗は
貴樹に聞こえないくらい小さな声で
「優しくしないで。」と言って、
次の瞬間には「なんでもない。」と撤回した。
花苗のカブは
ついにエンジンが掛からなくなってしまい、
貴樹の提案で
2人は歩いて帰ることになった。
夕暮れの帰り道、
2人の背後に見える海は
キラキラと輝いていた。
ひぐらしが鳴いている。
花苗は、心の中で
「お願いだから、もう私に優しくしないで。」
そう思いながら、堪えきれず泣き出した。
そんな最中、
貴樹の背後でロケットが打ち上げられ、
空高く登っていき、
釘付けになった2人は息を飲んだ。
花苗には
闇雲に空に手を伸ばして、
あんなに大きな塊を打ち上げて、
気の遠くなるくらい遠くにある何かを
見つめているロケットの姿が
貴樹と重なっているように感じ、
他の人と違って見える理由が
少し分かった気がしていた。
それと同時に
貴樹が自分のことを見ていないと言うことに
はっきりと気付き、
何も言うことが出来なかった。
花苗にとって貴樹は優しいけれど、
彼は自分のもっとずっと遠くの
何かを見ている。
きっと自分が貴樹に望むことは
叶わないけれど、
それでも彼がどうしようもなく好きで、
彼のことだけを思って
泣きながら眠りについた。
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くらた
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