こんにちは、くらたです。
戦闘思考塾九級:
1時間ほどの映像を3本見て、
それぞれの内容をまとめ、他人に伝える。
1本目「秒速5センチメートル」の
最後3話目の内容まとめです。
第3話:秒速5センチメートル
窓越しに桜の花びらが舞う
デスクに向かって
貴樹は仕事に勤しんでいる。
1枚の花びらが舞い込んできたかと思うと
強い風が吹いて
次の瞬間には貴樹の姿が消える。
貴樹は大きな桜を見上げながら歩いていた。
踏切の真ん中で
長い髪の女性とすれ違う。
今振り返れば
きっとその人も振り返ると感じ
踏切を渡りきった先で振り返り
電車が通り過ぎるのを待った。
仕事の帰り道、
街にはクリスマスソングが鳴り響いている。
貴樹の携帯電話が震える。
相手はメガネでお下げの女性だった。
彼女は何度かコール音を繰り返した後
諦めたように電話を切り
窓越しに雪の降る外を見た。
その頃、明里は
実家への帰省から戻るところだった。
もう来月に結婚式を予定している彼もいる。
実家に帰省し、
貴樹に渡さなかった手紙を見つけたせいか、
昨夜は貴樹と歩いた雪道の夢を見ていた。
貴樹がベランダでタバコを吸っている時、
携帯が鳴った。
以前電話をくれた女性からの
メールが届いていた。
彼女は貴樹が3年間交際した女性であり
まだ貴樹のことを好いてくれている。
しかし、彼女にとって
貴樹との心の距離は
1,000回メールをやり取りしても
1センチくらいしか
近付いていなかったように感じられていた。
貴樹はただ生活をしているだけで
悲しみが様々な場所に積もっていき
携帯電話の履歴も
そのうちの1つになっていた。
貴樹はこの数年間、
とにかく前に進みたくて
届かないものに手を触れたくて
でもそれが具体的に何を指すのかも
その思いがどこから湧いてくるのかも
分からずに働き続けた。
気付けば日々弾力を失っていく心が
ひたすら辛かった。
そしてある朝、
かつてあれほどまでに真剣で切実だった思いが
綺麗に失われていることに気付き、
もう限界だと知った時、
会社を辞めた。
貴樹も昨夜夢を見た。
その夢の中では貴樹も明里もまだ13歳。
そこは一面の雪に覆われた広い田園で
人家の灯りはずっと遠くに疎に見えるだけで
降り積もる新雪には
自分たちが歩いてきた足跡しかなかった。
そうやっていつか
また一緒に桜を見ることが出来ると
2人はなんの迷いもなく思っていた。
この数年間の記憶が2人の頭をよぎる。
明里が違う人との未来を築き始めた時にも
貴樹は明里への想いを消せないで
いるはずのない姿を探しては幻を見た。
貴樹は踏切の真ん中で明里とすれ違う。
渡り切った先で振り返り
電車が通り過ぎるのを待つ貴樹。
2本の電車が通り過ぎた後
踏切の向こう側に明里の姿はなかった。
貴樹は一瞬悲しみの表情を浮かべ
微笑んだ後
吹っ切れたような顔をして
前を向き直し歩みを進める。
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くらた
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